久しぶりのFinish designシリーズ。
今回は『Artek』です。
アルテックは1935年、アルヴァ・アアルト、アイノ・アアルト、マイレ・グリクセン、ニルス=グスタフ・ハールの4人の若者により「家具を販売するだけではなく、展示会や啓蒙活動によってモダニズム文化を促進すること」を目的に、ヘルシンキで設立されました。今日、アルテックのコレクションは、フィンランドの巨匠たち、そしてグローバルに活躍する建築家やデザイナーによる家具や照明器具、ホームアクセサリーが揃っています。それらは一様に、機能性に基づき、詩的なまでに明快なデザインです。創業者の精神を受け継ぎ、アルテックは今日でもデザイン、アート、建築の交点に立ち、未来への道を切り開き続けています。―Artekホームページより
アルヴァ・アアルトはフィンランドの有名な建築家で、都市計画や家具や日用品のデザインも手掛けました。モダニズム建築の巨匠ともいわれています。建築は自然素材や建物の周辺の自然を生かした温かみがあるデザインで、彼の自宅はかなり日本にインスパイアされた(すだれだったり引き戸や、畳表のような素材を内装材に使ったり)感じで、要所要所で日本を感じる素敵な空間です。
私が最初にフィンランドへ行った時に、アアルトの自邸に行きました。ツアーガイドがエピソードも交えて説明してくれたのですが、ここだけで100枚以上写真を撮った記憶があります。フィンランド人の友人曰く、おばちゃんちのような感じがするそうで、自然や伝統的なデザイン、そして日本の素材をミックスした空間が非常に心地よく、ダイニングは今まで見た空間で一番素敵な空間だと思います。
フィンランドを何度も訪れる理由の一つが、彼の作品を見ることでもあるくらい、大好きな建築家です。
ついつい力が入ってしまいましたが、ブランドのご紹介へ戻りましょう。
このArtekという名前、今まで知らなかったのですが、ArtとTechnologyからできたそうで、芸術とテクノロジーの統合がコンセプト。
Artekの特徴といえば、「曲木」です。
それは「ラメラ曲げ木」と呼ばれ、数ミリの厚さの薄いバーチ材板を、木目が同じ方向になるように重ね合わせて曲げます。柔軟性と強度は鉄に相当しますが、まるで無垢材のような滑らかな見た目と自然素材ならではの温かさが感じられます。~Artekホームページより~
この美しいラメラ曲木がArtekの家具に多く使われています。
今は手元にArtekの家具は無いのですが、日本にいるときはスツール60を何脚か持っていました。もちろんスツールとして使えますが、サイドテーブルとしてもなかなか使い勝手がよく、飽きの来ない素敵なデザインです。
今度フィンランドに行ったら、これを買いたいなぁと思っています。
IKEAに酷似した商品がありますが(^-^;、アアルトの自邸のリビングに置かれていたこのティートローリーは、やはり憧れです。
そしてアカデミア書店(アアルトデザイン:ヘルシンキ)にカフェアアルトというカフェがあるのですが(なんかかもめ食堂のロケ地らしいですが…私はアアルトファンで訪れましたが)、そこはアアルトデザインの家具でコーディネートされていて、ゴールデンベル(ペンダント照明)が印象的な空間です。
今日お話しした商品はいずれも1930年代のアアルトの作品ですが、全くもって古さを感じさせない、今の空間にも日本の住宅にもなじむ素敵なデザインです。
Artekとしては東京に店舗がありますが、Artekの商品を扱っているお店は全国各地にあります。(コンランショップとかBEAMS、照明のYamagiwaとかで取り扱いありますよ)是非素敵なデザインの商品を、直接ショップで確認されてくださいね♪