ミニマリズムを履き違えてると思うことがあります

断捨離に始まり、ミニマリストが最近の流行りのようですが、ちょっとズレてるなと感じることもあります。

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本来のミニマリズムは、物を単純に減らし、節約のためにただ質素で何もないシンプルな生活を指すのではなく、本当に自分の好きな、質の良いそして必要な厳選された物のみに囲まれ、物を大事にし、生活の質を向上させるような豊かな暮らし方を指しています。

 

どうしてズレてしまっているのかというと、物を減らすこと=善ということだけにフォーカスされているからだと思います。現在は、質が良くない、そんなに気にいってもいないけど使っている物が家に溢れかえっているというお宅が多いので、そんな物に囲まれた生活を続ければ、住人に良い影響は与えないのは当然です。物が多いこと自体が悪ではなく、質が良い物、気にいっている物ではない、あってもなくても良い物に囲まれていることが問題なのです。

 

私は物にも波動?的なものがあり、やはり質が良い物やお気に入りの物に囲まれていると、住人はその物から良い波動を受け気分も運気も上がると考えています。もちろん高ければよい、安い物は悪いというのではないのですが、プラスチック製品よりも自然素材、丈夫で長く使えるものからは良い波動が出ていると思います。

 

では、どうして質が良い物、お気に入りの物で囲まれると良いのか?

 

それは、人間は周辺の環境に非常に影響を受けやすい生き物だからです。例えば、落書きだらけの電車や街では犯罪が多いとか、部屋の壁の色によって体温や脈拍、血圧の数値が変わったりなど、聞いたことがあると思います。それは、環境心理学、色彩心理学ともいえますが、無意識に環境に影響されているからです。

 

ミニマリズムに戻りますと、上記のようなことから物を厳選し、きちんと管理できる量にしておくことで常に快適な空間を維持でき、自分自身の状態を常に良い状態に保ち、それが生活を豊かにしていくのであり、生活が不便なほど物がない状態がミニマリズムではないということです。

 

不便、ストレスを感じそうなほどに断捨離してしまっていたり、真っ白でシンプルな物が少しだけ置かれているインテリア(これは好みの問題もありますが、度が過ぎると修行みたいで、インテリアデザイナーとしては豊かな空間ではないと思ったります)は、生活の質を向上させるミニマリズムではないということは認識しておいて欲しいなと思います。(ネガティブさしか生まない苦行のような気さえします。もちろん物がない空間が落ち着く方もいるでしょうが、)

 

仕事柄、収納のご相談を頂きますが、

『人によって適切な荷物(持ち物)の量は違う』

と感じることがよくあります。私のように、片付けや掃除が苦手で、好きな物をヘビロテしてしまうような場合、管理できる持ち物の量は多くありません。それに気づいてからは、自分が管理できる量以上に物を持たないため、驚くほどにきれいな状態を維持し続けることができています。

 

逆に、お掃除も得意で、道具にこだわりがあり、いつもそれをしっかり使い分けているような方が時々いらっしゃるのですが、そのような場合は、私よりもはるかに多い物を持っていてもきれいな状態を維持できたりするものです。

 

右に倣えでともかく物を減らすのではなく、妥協して使っている物などを好きな物、良質な物に変えていき、適切な量の持ち物量を把握することが、ミニマリストの第一歩だと思います。

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